長年海外に住まわれていましたが、日本に帰ってきて鎌倉のマンション一室を
老後の住まいとなさろうとなされている御婦人からのご依頼でした。
リビングを中心として四方に展開するユニークなプランの分譲マンションです。
一人住まいにはとても有効なプランですね。
70年代築のマンションは時々こういった実験的な間取りのものがあり、
集まって生むことのテーゼがいろいろ試された時代でした。
今の分譲マンションは小奇麗なだけでデザインも間取りも似たり寄ったりで
、、と愚痴を言ってもしょうがないですね。それが結局世に受け入れた形なのです。
昔、学生の頃にこういう個室群住居を延々と地平線まで並べたものを
デザインコンペ(東京ガス主催)に応募し学生賞をいただいたことがあります。
ある博士課程の先輩には「暴力的なプランだ」と酷評されたのも、良き思い出です。
さて、仕事の話に戻ると、インテリアデザインの提案の場合、
クライアントには内観の完成予想図の3Dパースで表現したりそれを基に意見を聞いたりすることが多いです。
建物外観は関係ありませんから俯瞰で見るというより自分中心に視界を巡らせるほうが分かりやすいからです。
厨房には家電の配置を細かく調整して、全部1か所に集める特注カウンターを計画しました。
省スペースになるだけでなく、テーブルと収納を一体化させるので特注と言ってもそれぞれ買うより安あがりなのです。
今回は、クライアントの明るくかわいらしいお人柄にふさわしく、
パステルカラーを基調にインテリアコーディネートしました。
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